日常的に客人を迎え入れることを意識したこの邸宅は、腰掛け付きの土間玄関や小溜まりが特徴的です。
また太陽光発電や薪ストーブ、エコロジーな暮らしを心がけた設計としています。
家族構成 ご両親世帯+若世帯の2家族
構造・工法 木造2階建て
竣工 2010年12月
敷地面積 166.37坪 (549.98m2)
延床面積 108坪(357.74m²)
落ち着いた色合いの外壁と小さく伸びた煙突
落ち着いた色合いの外壁と小さく伸びた煙突が印象的なこの邸宅は、住職をされているご主人、奥様と娘さん、そして息子さんご夫婦が暮らす二世帯住宅。
シンプルな屋根形状に太陽光発電パネルを設置。また、この大屋根が生み出す勾配天井を活かした吹き抜けのリビングは天井が高く気持ちの良い空間を実現しています。
広々とした土間玄関
玄関扉を開けると、広々とした土間玄関が広がります。靴のまま寛げる腰掛け付きで、檀家の方々などをお迎えする温かい空間となっています。
土間玄関には4.5畳の小溜まりがあり、リビングのとなりの和室とひと続きになっています。客人が気軽に集まれるように、こちらもおもてなしをしやすいように、動線を設計しました。
勾配のある天井と大きな吹き抜け
勾配のある天井と大きな吹き抜け、つい見上げたくなる天井高が特徴的なリビング・ダイニング。障子を通して差し込む自然光が、部屋全体を優しく包み込みます。
薪ストーブはコンパクトながらパワフルで、薪がはぜる音を鳴らしながら、空間全体をやさしく暖めます。天井に溜まりやすい暖かい空気はシーリングファンで撹拌し、2階との温度差をやわらげます。
リビングのとなりには6畳の和室があり、土間玄関の小溜まりへとつづいています。
広々使えるキッチン
キッチンは対面式を採用しており、必要に応じて視線を遮ることができます。
キッチン内とは別にリビング側にも作り付けの収納を設置し、雑多になりやすいキッチンまわりをすっきりとさせる工夫が施されています。
お客様の声
住職の邸宅ということもあり独特なプランニングですが、開放的なリビングや、広々とした土間玄関など、客人を暖かく迎え入れたいという想いがご自宅全体を通じて実現できた一棟だと思います。昔からある井戸を残し、4ヵ所あるトイレの長清水や植木の水やりに利用したり、屋根の太陽光パネルや薪ストーブの熱を暖房に利用するなど、環境にも配慮されており、多方面への気遣いが読み取れるこの邸宅からは、住まう方々の人柄が垣間見えました。